町家ショップ&カフェ綾綺殿
この建物の改修にあたっては、できるだけ既存の町家の美しさを残しつつ構造上の補強を加えて、町家を再生するという考え方で材料もできるだけ自然の素材を使って仕上げました。
改修前
正面2階の虫籠窓は壊されていたので、元の形を復元しました。
正面の格子戸と猿戸は修繕して再生し、猿戸の内側の大戸は裏の出入り口に再生しました。
改修後
東北角の柱の共同井戸の近くの柱がかなり下がっていたので
連棟の北隣の建物に影響が出ないところまでジャッキアップして戻し、
表の大戸と、保存してあった今では出せない味のある建具を取り付けました。
一部あった天井をめくって、吹き抜けにし、傷んでいた野地板を荏胡麻油で拭いて艶を出しました。
腰板もカウンター周りの杉板は柿渋で弁柄を溶いて塗り、
それ以外の腰板は柿渋を何回も塗り重ねて仕上げました。
年月が経てば益々深みが出てきます。
ホールの床板もアピトンという外材に日本の荏胡麻油で油引きして、落ち着いた感じに仕上がりました。
町家ショップ&カフェ綾綺殿
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